弱いままで、つよくなれ。

「俺たちさ、日本のために集まったんだよ、ウソじゃないんだよ。信じてくれよ」と、震災後一発目のAIRJAMでハイスタのKENさんが言った言葉が心に残っている。率直かつスケールの大きな言葉に心底しびれたし、鳥肌が立った。なんてカッコいいんだと。だからと言って、自分のような川沿いを駆けずり回る中年男がその言い回しをマネして、「俺さ、自分の未来を変えるために走ってるんだよ、信じてくれよ！」と、それっぽく叫んだところで、誰も相手にしてくれない。犬も吠えなければカッパも出やしない。ただただ胡散臭いだけなのである。
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とは言え、走ってさえいれば、この先もなんとかなる気がする。自分はすぐに現実から目を背けたり、妥協してしまいがちな人間だから、人並みに生きるためには走ることで心身を鍛えるしかない。今を変えるように強く生きれば未来だって変わる。そう言っても、過言ではないのだ。
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そんなことを考えたり考えなかったりして音楽を聴いて走っていたら、WANIMAの「りんどう」がかかり、「弱いままで、つよくなれ」という歌詞が流れた。そうだ、自分の弱さを真摯に受け入れてとにかく前に進む。それ以外に成長する道はないのだ。
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