KEEP RUN DIARY

ランニングを続けるためのあらゆるコツについて日々考察する日記

「軽量性×クッション性×耐久性」のすべてが備わっている上に手頃な価格。「ズームフライ3」で、厚底デビューを。

 

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「ナイキズームフライ3」の定価は1万7600円(税込)。話題の「ヴェイパーフライネクスト%」に比べて1万円ほど安い廉価版。なのに機能性は抜群だ。



走る時間を大切にしている。2014年1月頃から始めたランニング。最初は、年齢が30代半ばに差し掛かったことによる体重増加を防止するために渋々始めたのだが、途中で仕事(デスクワーク)に好影響が出ることに気付き、欠かせない習慣となった。

 

走ることには、座禅や瞑想のような効果がある。走ることで一定のリズムを刻むことで、ある種のハイのような状態になる。すると、普段は聞くことができない心の声を聞くことができるのだ。デスクに座っていた時には思いもしなかったアイデアが浮かんだり、抱えている問題を整理することできる。そして、何よりやる気がみなぎってくる。「健全な精神は、健全な肉体に宿る」という先人の名言は間違いなく本当なのである。

 

もちろん、走るペースや距離などは個人差が生じると思うが、続けてさえいればランニングによる恩恵は平等に受けることができる。私の場合は、走行距離は多い月で100km程度。1日おきのペースで5kmほどを走ることにしている。「ムリなく続けられる距離」がちょうどいいのである。

 

それでも、徐々に続けるのがしんどくなってくる。そうなったら自分をうまく騙すしかない。本を読んだり、ウェアなどのグッズを買ったりする。その中でも特にモチベーションが上がるのが、シューズを新調することだ。1年間で1000kmほどを走ると、ソールが擦り減ってクッション性が落ち、バランスが崩れて走りにくくなってくる。もちろん、足の疲れにもつながる。これまでは「8000円~1万円」ほどの値段のシューズを購入し、5足ほど走りつぶしてきたが、どれも同じような走り心地と耐久性であった。

 

そろそろ新しいシューズを買おうかなと、スポーツショップを訪れたある日、「ナイキズームフライ3」と出会った。いわゆる話題の「ナイキの厚底シューズ」である。その時は、そこまで禁止騒動に発展する前で、厚底シューズの存在を知らなかったので、「すごいクッション性があるシューズが発売されている」と驚いた。値段は1万7600円(税込)。いつも買っているシューズの倍ほどの値段である。正直言って迷った。だが、5年ほど走り続けてきて、モチベーションが下がってきていたのも事実。このあたりで、新しい走り心地を試してみたいと考え、思い切って買ってみることにした。もちろん奥さんの顔は伺いながら。

 

この選択はズバリ大正解だった。飛ぶような感覚があるのだ。後から調べてみたら、いわゆるプロが履くモデルに近いカーボンプレートがソールに使われている厚底シューズ(ナイキ ズーム ヴェイパーフライシリーズ)の相場は2万5000円~3万円ほど。しかも、入手困難な上、オークションなどで価格が高騰し続けている。一方、私が買った「ズームフライ」シリーズは、廉価版のようなイメージで、今回の3代目のモデルからカーボンプレートが搭載されバージョンアップされた上に2代目からの「値段は据え置き」という大注目のお買い得商品だったのだ。すごいよ、ナイキさん。

 

また、「ズームフライ」シリーズは、レース用というよりもトレーニング用のシューズとして進化を遂げてきたらしい。「ヴェイパーフライ」シリーズのような極端な薄さや軽さはないが、しっかりとした「耐久性」があるのだ。私のような、レースには出ないがランニングを続けていて、新しいものが好きで、たまにちょっと背伸びしてみたくなるような「おのぼりおっさんランナー」にはピッタリの代物なのである。

 

実際に、使用から500km以上が経過したが、いつもなら「そろそろソールが減ってきたな。1000kmまで耐えられるかな」と思うものだが、「ソールの減りが遅い」と確実に感じる。これは「8000円~1万円」ほどのシューズとは全く違う耐久性である。まるで自動車のタイヤのような特殊なゴムが使われているような印象を受けるのだ。なのに、グニャグニャっとしたバネ感もある。本当に不思議な感覚だ。

 

また、「薄さや軽さはない」と前述したが、充分軽い。全体の素材は「シャカシャカ」としたナイロンのような素材になっていて(ヴェイパーウィーブという素材らしい)、「履いてないんじゃないか?」という感覚になり、足元を見ると「履いてますよ」と某芸人のフレーズが浮かんだり、浮かばなかったりするのだ。さらに、シューレースをしっかりと縛ると、まるでソックスのようなフィット感もある。レース用のシューズを履いたことがない私にとっては、まさに革命的な軽さとフィット感である。

 

かくして、今回のシューズ選びは成功に終わった。私の場合は結果的に「流行りのカーボンソール」を無意識に買ってしまったのだが、本当にラッキーだったと思う。廉価版でも厚底ならではの走り心地は充分に味わえるし、何より耐久性に優れているということで、「快適にトレーニングしながら長く履き続けたい」と考えるランナーの方には最適なシューズではないだろうか。