速く走ろうと思わなくていい。でも、絶対に歩かない。
6年前に走り始めた頃は、「走る理由」を探して色々な本を読んでいた。その中でも、村上春樹さんの『走ることについて語るときに僕の語ること』は、大いに影響を受けた一冊だ。まず、世界的な有名作家の彼が、走ることで自律した生活を送り、書くことへのモチベーションを維持していることに驚いた。勝手なイメージでは、才能だけでスラスラと原稿を書き上げて、華やかな生活を送っていると思っていたから。と、同時に、ランニングが仕事に及ぼす効果を改めて感じた。
そして何よりも、「どんなに苦しくても絶対に歩かない」というストイックな姿勢に刺激を受けた。
自分に置き換えてみると、「筋肉痛だしやめとこうかな」「今日は風強いなぁ」「なーんか脇腹あたりが痛いんだよね謎に」などといつも言い訳ばかりして、走ることをためらったりする。でも、どんなにペースが落ちても、歩かなければいいんだと。自分と向き合い続けながら走り続けることが大切なんだと。速い遅いなんて関係ないんだと。
「タイムは重要じゃない。歩かなければいいんだ」と思ったら少しラクになって、走ることができた。
もちろん、村上春樹さんから比べたら自分が走っている距離なんてたかが知れているし、才能が足りないのは言うまでもないけれど、「続けることで見える景色がある」と信じています。そして、そう思わせてくれた村上春樹さんに感謝。
[TODAY'S RUN MUSIC]
EVISBEATS-「いい時間」「ゆれる」「夢の続き」...etc